管理人への心づけは必要なのか?トラブルも!
あるマンションでの話です。お正月やお盆の時期に心づけを個人的に管理人へ渡していたことが原因で、なんと管理会社を変更するという事態にまで発展した事例を聞いたことがあります。管理人への心づけは行うべきではありません。その理由を綴ります。
■ 目次 ■
管理人への心づけは必要なのか?
結論から言うと、管理人への心づけは必要ありません。逆に心づけを渡してしまうことがトラブルに発展する原因にもなりかねません。
心づけのトラブル事例
あるマンションで実際に起こったできごとです。お正月やお盆の時期に、定期的に心づけを管理人へ個人的に行っていたのだそうです。
「心づけを行ってはいけません。」という明確なルールがマンション内で存在していませんから、毎年行っていたのです。
毎年のように、心づけを行うことから、管理人は、心づけをもらったお部屋の玄関前などを丁寧に清掃するようになりました。
便宜を図ってほしいという気持ちではなく、管理人にできるお礼を形にしたというわけです。しかし、ある時、「なぜ、丁寧に玄関前を特別に清掃する部屋があるのか?」と理事会で話題になりました。
特定の部屋の前だけ丁寧に清掃する理由が、管理会社の担当者も分かりませんでしたが、実は、心づけを貰っているということが、管理人のヒアリングで分かったのでした。
「心づけを貰っていたことが原因で、清掃を特別に丁寧にしていた。」と管理組合で管理会社の担当者が回答したため、理事会のメンバーに知れ渡ることとなりました。
その回答が理事長の逆鱗にふれたのか、「次期の委託管理は依頼しない。」と発言したほど怒っていました。
管理会社と交わす業務委託契約書に「解約の申し入れ」という項目があり、3ヶ月前までに解約の意思を申入れすることで、委託契約を終了させることができるからです。
管理会社なしでは、マンションの管理が立ち行きません。新しい管理会社を奔走して探したのは言うまでもありません。
幸い、同一仕様で、委託管理費の金額が削減できたこともあって、新しい管理会社と正式に変更することに決めたということです。
心づけは必要ない理由は
管理人への心づけが必要ない理由を綴ります。
特定の部屋を特別扱いする
実際の事例で綴ったように、どうしても心づけをした部屋を特別扱いしてしまいがちです。清掃のみならず、駐車場を優遇したり、ゴミ出しを手伝ったりと差別が生じやすくなります。
管理人も人ですから、やはり情が業務に反映されてしまい、平等な判断ができなくなる恐れがあります。
管理会社から止められている
日本では、チップという習慣がありません。管理人への心づけは必要ありません。親切心で心づけを行ったばっかりに無用なトラブルに発展することも考えられます。
管理会社の教育で、止められていることもあります。管理人からすれば、管理会社から止められていても、住民側から心づけを行えば、むげに断れないかもしれませんね。
不公平が生じる
管理難が複数の方が勤務している場合もあります。全員一律に心づけを渡すのであればよいですが、全員には渡していない場合は、不公平が生じます。
管理人の中で、貰った/貰わないというトラブルが生じます。ホテルでも、お客様からの心づけを禁止しているところもあります。
お年玉も、子どもの数や年齢が違うので、全て公平にすることは不可能なのですが、親戚同士で多かった/少なかったで揉めるケースもあると聞きます。
おわりに
管理人への心づけは、気持ちだけ受け取っておきましょう。でないと人間、どうしても態度に出てしまうからです。
もし、マンションの住民から心づけの申し出があった場合は、「管理会社で定められたルールです。」と丁重にお断りしましょう。
住民側も、心づけを管理人にすることのないようにしましょう。管理人を労うの気持ちがあれば、声を掛けてあげることが「お年玉」になるのではないでしょうか。
管理人への心づけは必要なのか?
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